冷たい君の不器用な仮面
……あっぶない
太陽にまで、私たちの関係を変に誤解されたりしたら、私もうクラスでやっていけないよ……
ホッと胸を撫で下ろし、私も弁当箱を開ける。
……うん、今日も上手くできた。
私はキレイに並んだおかずを見て、満足げに笑う。
毎日作ってると、腕も上がるもんだね。
私は今日一番うまく出来た、だし巻き卵を口に運んだ。
ん~!味も上出来!
モグモグとだしの旨みを味わっていると、ふいに視線を感じて、太陽に目を向ける。
「……?どうしたの」
……なぜかジーッと私の弁当箱を見つめている太陽。
何も言わずにただただ見ている。……見ている。
………見ている………
「……ちょっ、ほんとに何!」
そんなに見られると、恥ずかしくなってくるんですけど!
私は太陽の強烈な視線に耐えきれず、サッと弁当箱を隠した。
すると太陽は急にガバッと顔を上げ、今度は私をキラキラした目で見つめてきた。
「……え、な…何?」
私は恐る恐る太陽に聞いてみる。
すると、
「俺に弁当作ってくれよ!」
……と、予想外な返事が返ってきた。