冷たい君の不器用な仮面
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「……っし、そろそろ戻るか!」
太陽が弁当箱の蓋を閉める。
「………あ、うん。そうだね、休み時間もう少しで終わっちゃうし」
私は切り株から腰を上げた太陽を見上げ、続いて弁当箱を片付けた。
……でも正直、まだここにいたいな
中庭に出ちゃったら人目もあるし、教室に戻ったらきっとまた質問攻めが待ってる。
「………はぁ」
私は重い腰を上げ、憂うつな気持ちで立ち上がった。
_その瞬間、フワッと1枚の葉が舞い上がったのが視界に入る。
それにつられて、私も空を見上げた。
……雲が薄くかかった、青い空。
もしかしたらレイも今頃、病院でこの空見てたりするのかな……
だってこの空は、どこにでも繋がってるんだもん。
_柔らかに頬を撫でる風が、体を優しく包む。
……うん。なんか元気出てきた!
残りの時間もがんばろうっ
私は足に力を入れて、ダッと走り出した。
「ほらもー太陽!早くしないと置いてくよー」
そんな私に、太陽は慌てて足を動かす。
「何だ急に!さっきまでの真っ暗な顔はどこに行ったんだよ?」
「どっか飛んでいったーー!」
……周りの目なんか、いつまでも気にしてられないんだから!!