冷たい君の不器用な仮面
プルルルル……
……もうこれで三回目だ。
レイのスマホの着信音が、またバーに鳴り響く。
連続で電話してくるってことは、急ぎのことなのかもしれないのに、レイはなぜか一向に出ようとしない。
私はしばらく黙ってレイの様子を伺っていたけど、四回目の着信が鳴ったとき、さすがにしびれを切らした。
「レイ!電話でなよ。急ぎの用事かもしれないじゃん」
私はレイに顔を覗き込む。
するとレイは小さく舌打ちをし、しぶしぶ外に出て行った。