冷たい君の不器用な仮面
ドカッ ドカッ
やっぱり。
私はグッと唇を噛み締めた。
ーー集団に中心には、何度も殴られ蹴られているレイの姿があった。
「……ぐっ……かはっ…!」
レイは口から血を吐き出した。
なのにも関わらず、何度も怒声をあげながら、蹴り続ける暴走族たち。
レイは両腕両足を何人がかりかで抑えられており、身動きが取れない状態だ。
ドカッッ
大きな音が鳴り響いた。
……レイは脇腹を思い切り蹴られ、地面に倒れこんだ。
その姿を見た瞬間
ーーー私の中で何かが切れた。