私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
「…」
「…」
視線が重なったまま、逸らすことも出来なくなる。
え?…え??
季龍さん顔、近い…。自覚した途端、顔面から火が出るんじゃないかってくらい熱くなる。
え、あ…う?
頭の中が真っ白になって、何にも考えられなくなる。
「ッわり」
我に返ったように季龍さんは離れていく。ひゅっと喉から変な音がする。口を開いた途端、自然と息を吐いて深く息を吸い込む。
って、息するの忘れてた…。呼吸を整えていると、体の力が抜けてきてずるずるとベッドを背もたれにして床に座り込む。
膝が笑ってる?そもそも体に力が入ってない。
あはは…。逃げれない…。泣きたい。泣けないけど…。
「…この前、悪かったな」
不意打ちの謝罪についていけず、季龍さんを見上げると片手で顔を隠していた。
この前って、季龍さんのお母さんに会いに行った時だよね?
季龍さんを見上げると、頭をかいて前髪をくしゃくしゃにしていた。