私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

「でもな、永塚さんたちが琴葉は生きてると伝えに来てくれて、琴葉に会いたければ協力してくれと話をしに来たんだ。…信じていいのか、正直のところ疑ったが信じて良かった」

「…私、1回死にかけたの。それは、聞いてた?」

「…あぁ。でも、琴葉が生きてるのに、私が先走って死ぬなんて、バカみたいなことするなって言われたよ」

…やっぱり、お父さんちょっと危うい。

苦笑いを浮かべると、お父さんも自覚したのか頭を掻いた。

お父さんは私を見ると、悲しげに瞳を揺らす。

「琴葉、お前に謝らなきゃいけないことがある」

「え?」

突然真剣な表情をするお父さんに表情が固くなるのが分かる。

「…琴葉。私は、琴葉の本当の父親じゃないんだ」

唐突な告白に耳を疑った。…お父さんが、本当のお父さんじゃない?

でも、とある推測が頭に浮かぶ。
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