私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)
…話さなきゃ。
薄情って思われても。
「…あのね、お父さん。…私、お父さんの約束守れなかった」
「約束?」
「ご主人様を、好きになっちゃいけないって」
お父さんは目を丸くする。でも、表情はすぐに柔らかくなる。
「琴葉、好きな人が出来たのか」
「…ッ」
顔が熱くなったのを自覚する。って、恥ずかしがってる場合じゃなくて!!
首を横に振り、顔を上げる。と、くすくす笑ってるお父さんの姿が見えた。
「お父さん!私真剣なのに!」
「あぁ、悪い悪い。…いろはさんに、本当にそっくりだなと思ってな」
「お母さんに?」
「あぁ、いろはさんが彼の事を話してるときはそんな顔をしていたなと思ってな」
「…それ、お父さんいいの?」
「ん?…いろはさんが素直でいてくれた方が、安心して見ていられたからな」
なんでだろう。お父さんやっぱりちょっと感覚ずれてる?前からだったっけ?