私のご主人様Ⅴ(SS?投稿しました)

…ふざけないでくれる?

季龍さんの腕の中からすり抜け、彼の前に立つ。

私の姿が見えていないらしい彼の目は、季龍さんを捉えたまま。

その拳が季龍さん目掛けて突き出される。その拳の勢いを季龍さんから外し、その力も使って彼をひっくり返した。

目を白黒させる彼は、自分の身に何が起こったのかわかっていない様子。彼の頭の横に足を落とすと、ようやく私に視線が向けられた。

「季龍さんに触らないで」

「ッヒ…」

彼が真っ青になる。

それを見下していると、肩を引かれて抱き止められた。

「行くぞ」

言葉より前に、引きずられるようにその場から離れていく。

脅してきた彼は、この場に倒れたまま動けないみたいだった。
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