医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛


《どうだ、見つかったか?》


広大な公園内をしばらく走り回って、さすがに息切れして立ち止まっていた時、ポケットのPHSが着信した。


「いえ、見つかりません……先生の方も、ですよね?」

《ああ。一体どこに行ったんだ……》


手分けしても見つけられないなんて、どこまで行ってしまったのだろう。

病棟から連絡がこないあたり、病院にもきっと戻ってないと思われる。

再び周囲に目配りしながら歩き始めると、遠く向こうから公園の風景にはミスマッチの白衣の天笠先生がやってくるのが目に映った。

小走りで向かってくる天笠先生の元へと近付く。

走り回るために外したのか、さっきまで掛けられていた先生のメタルフレームの眼鏡は無くなっていた。


「どうしましょう……このまま、見つからないなんてこと、ないですよね?」


もうプラスに、いい方向になんか考えられっこなかった。

もし見つからないまま、事故にでも遭ったらどうしよう。

見つかったと連絡あった時には、救急車で搬送されてくる形で再会なんてことになったら……。

誰か悪い大人に連れて行かれてしまうなんてことも、今の時代男の子にだってあり得る。

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