医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛


「ね、白雪ちゃん、これでこの間作ってくれたドラゴン、また作ってよ!」

「え、この折り紙で? いいけど、できるかなー……結構細かく折るから、少し分厚い折り紙だと脚とかが上手くいくかどうか……」


差し出された折り紙を受け取り、裏表させて紙の感じを確かめる。

いつも折る普通の折り紙とはやっぱり若干厚みが違うようだ。


「ね、いいでしょ? 夜勤中に作ってよ、夜中暇でしょ?」

「暇なわけないでしょー。みんなのこと見回ったり、救急車がきたりとかもするし、看護師さんずっと働いてるんだからね」


と言いつつも、ドラゴンの折り方を頭の中で思い返す。


「じゃあ、明日の朝、楽しみにしてて」

「えっ、作ってくれるの?!」

「みんなが静かに寝てたらね〜。さっ、もうすぐ夕飯が運ばれてきますよー」


白衣に付けているナースウォッチで時刻を確認すると、夕食の十九時まで三十分を切っていた。

「テーブルの片付けしておいてねー」と声を掛けながらナースステーションへと戻っていった。

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