医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛


天笠先生との約束は、お昼前の十一時にうちの大学病院の最寄駅で、と、昨日のうちにLINEのメッセージで連絡をもらっていた。

即アプリを開いて中身をチェックしてしまい、速攻で既読を付けてしまった自分に一人狼狽した。

これじゃあ、連絡を今か今かと待っていたみたいだ、と。

気付いた時にはすでに時遅しで、ため息と共にガクッと項垂れた。


結局、今朝もギリギリまで着ていく服が決まらず、家を出る予定でいた時間を過ぎてしまった。

やっと決めたロゴTにギンガムチェックのロングスカートで、駅までの道を小走り。

おかげでただでさえ暑いのに汗ばむ羽目になり、散々のスタートになってしまった。

約束の五分前には到着したけれど、天笠先生はすでに約束の場所に姿を見せていた。

スマホを手に駅前広場の隅に立つその姿は、行き交う人の視線を惹き付けて止まない。

明るめなネイビーの五分袖ジャケットに、ロールアップした同色のパンツ。

ジャケットの下にはホワイトのVネックシャツを着ていて、カジュアルなセットアップの装いだった。

病院ではスーツの上着を脱いだ上に白衣の格好だから、全く雰囲気が違う。

そういえば、いつも掛けている眼鏡もしていなかった。

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