医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
小学二年生の子に理解させるには難しい内容だったけど、航くんは言われたことの意味を察したのか表情を強張らせる。
キュッと結んだ唇が次第にへの字に歪み、天笠先生を真っ直ぐ見つめる目からはポロポロと涙が溢れ出した。
「薬は、飲まなくてはならないから出される。それを守らなければ、自分が辛いし、先生たちだって君の病気を治すことはできない」
天笠先生は最後まで厳しい態度を崩さず「わかったら、二度とこんなことするんじゃない」と言い放つ。
そして、一人プレイルームから出ていってしまった。
天笠先生の姿が見えなくなると、航くんは声を上げて号泣しだす。
高学年男子たちは「こえ〜……」と素直な感想を口々にしていた。
「航くん、大丈夫?」
そばにいって声を掛けたものの、泣きじゃくる航くんには届かない。
しばらく背中をさすって落ち着かせ、病室まで送り届けると、私は去っていった天笠先生を追いかけていた。