医者恋シリーズ 俺様ドクターのとろける独占愛
「厳しいことを言ったつもりは少しもない。当たり前のことだ」
「そうかもしれません、けど、あんなに泣いて、私――」
「泣けば、怒らず優しく言って許すのか」
「そうじゃないです! でも、子ども相手に言い方っていうものがあると思います!」
静かな空間に、私たちの言い合う声が飛び交う。
私が放った言葉を最後に一気に静寂が訪れて、天笠先生は静かに椅子を立ち上がった。
「加減のできない俺には、やっぱり子ども相手は無理ってことだな」
どこか冷めた、でもどこかに寂しさも孕んだような声でそう言うと、去り際ゴミ箱に投げ入れた缶ががしゃんと派手な音を立てた。