セカンド・ファミリー(新バージョン)

撫でられた頭を触れてみる。
優しく撫でてくれる人だった。

胸がドキドキと高鳴りだした。

和也さんは、どうしてこの家に来たのだろう?

同じ施設出身みたいだけど
いつか話してくれるだろうか?

和也さんの言った言葉を思い出す。

私も……変わりたい。
ここに居れば、何かが変われるだろうか?
分からない。

分からないけど……前よりも
不思議と生きる気力が湧いてきた。

夜空を眺めながらそう感じていた。

結局、この後もなかなか寝つけずに
目が覚めた時は、すでにお昼近くになっていた。

「た、大変!!もうお昼だわ」
 
慌てて飛び起きた。

いくら一緒に住まわしてもらっても
お昼まで寝ているなんて失礼だわ。 

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