セカンド・ファミリー(新バージョン)
その姿は、辛いのをひたすら
我慢しているようだった。
そうだよね。
自分の親に散々苦しめられたあげく
お金が目的だったなんて聞いたら
許せる訳がないよ……。
それが自分だったらと考えだけでも
泣きたくなるぐらいに辛かった。
「和也……俺が言った事を覚えているか?
お前は、成瀬の長男として
いずれ我が社の跡を継ぎ社長になる。
しかし中には、それをよく思わない者も居るだろう。
お前は、養子でもあるからなおさらだ。
周りの目も厳しくなる。だからこそ
まず下で実績を上げ人脈と結果をたくさん作れ。
そうすれば、俺が一気に上げてやると……」
「それだけではない。
精神的にも鍛え上げられるからだ。
甘い考えや隙を作ればあっという間に
足をすくわれる。
社長になれば……もっと周りの目がキツくなり
理不尽なことも言われるだろう。
お前には、そうならないためにも今
向き合えるものは、向き合ってこい。
ただしビジネスとしてだ!」
ビジネスとして……?
でも、あんな態度の人にどうやって
向き合えと言うのだろうか?
「俺は……それでもあの人には会いたくない。
もうあの人とは、関わる気はない!!」
和也さんは、そう言い放った。
その表情は、辛くて泣きそうだった。
和也さん……。