セカンド・ファミリー(新バージョン)

和也さんは、そのままリビングから
出て行ってしまった。

「和也さん!?」

慌てて呼び止めるが行ってしまった。

傷ついていた。
あんな複雑な気持ちを抱えたまま。

「本当に……いいのでしょうか?
向き合うからって言っても
傷をえぐるだけなんじゃあ……」

傷を深くするだけなら
いっそう向き合わなくてもいい気がする。

私だって……親に今さら会ったとしても
何を話したらいいか分からない。

許すとか許さないと言う前に…顔を会わすのが怖い。
また、傷つけられるのではないかと思って……。

「春花。確かに会う事になれば、
傷つくのも覚悟をしなければならないだろう。
だからこそ。その時は、
俺達があの子を守ってやればいい。家族として」

「あの子を守れるのは、
血の繋がった血縁者ばかりではない。
家族である俺達だ。
だからあの子には……前を向いて
歩いて行ってほしい。
俺のようにならないためにも」

そう言った旦那さんの表情は、
優しくて切なそうだった。

旦那さんも傷ついた過去があるのだろうか?

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