セカンド・ファミリー(新バージョン)

「喪服を着てあの子に会いに行くのは
“私は、あなたを忘れていない”と言う証。
そして、ひとときでも親子としての時間を過ごすの」

「本当、あなたを見ていたら……まるで
あの子が生まれ変わって戻ってきてくれたのかと
思えて仕方がなかったの。 
きっと、神様が私達を出会わせてくれたのよ。
家族になりなさいって言っているのね」

頬に触れてくる奥さんの手は……温かった。

「ねぇ、和也もそう思うでしょ?」

奥さんが振り返りながらそう言ってきた。

えっ……?

すると和也さんがひょっこりと顔を出してきた。

い、いつの間に!?

「母さん……気づいていたのか?」

「もちろん。母親だから何でもお見通しよ。
フフッ……」

「チェッ……」と言いながらも
彼の目には、また泣いた痕があった。

あぁ、私と一緒だ。 

きっと今の話をもう一度聞いて泣いたのだろう。
和也さんを想う気持ちも本物だと実感した事だろう。

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