ダメ。俺のそばにいて。
いつもヘラヘラしているイメージだったからこんな顔するんだ…。
って、私の、ため…、なんだよね?
「ちっ…、別に冗談だし。マジになんなよな?」
「ほんっとだるい。やっぱり店変えるわ。」
「どうぞ、喜んでお送りします。」
凄んだ笑顔のまま、立ち上がった男の子達を出口まで送っていく難波くん。
つまらなそうな顔をした彼らは、すぐに姿を消した。
「ありがとう…、難波くん。助かった…!」
「星玲奈ちゃん。ちょっと来て?」
「えっ!?」
お礼を伝えようと難波くんに駆け寄ったら、控え室兼空き教室の方へ連れて行かれる。
え…、いや、え…!?お店抜けて大丈夫かな!?
結構人手足りてないんですけど!
でも、なんだか難波くんがまだ怒っている…、よね。
当然そんなこと言い出せる雰囲気じゃなくて、私も黙る。