ダメ。俺のそばにいて。
「あ、えっと、ありがとう…、本当に!多分冗談だったんだろうけど、私ああいうの全然受け流せなくて!もうちょっと話術身につけるね。」
とりあえず何か話さなきゃやばいと思って、もう一回お礼を言う。
私の話術がないばかりに、お客さん1組帰らせちゃったし…。
私も茉優みたいに、ちゃんとクラスに貢献したいのにな。
「…いや、星玲奈ちゃん、そこじゃないんだけど。」
「え?」
そこじゃないってどこ…?
私がキョトンとしてるのを見て、難波くんはため息をつく。
え、そ、そんなに怒らせた…?やっぱり1組帰らせたのはマズかった?
私がしゅんってなっていると、上から真面目な声が降ってくる。
「あのさ、星玲奈ちゃん。ああいうのはちゃんと断りなよ。嫌なら嫌って言わないと。」
「あ、え…、うん…。いや、でもなんかここで断ったら気分悪くさせちゃうかなとか、どこまで冗談で許されるのかな、とか思ったら上手く言えなくて…。」
「そんなん考えないでいいから。星玲奈ちゃんが嫌だなって思った時点でアウトだから。今回はあっさり帰ってくれたからいいけど、しつこかったらどうするつもりだったの。」