ダメ。俺のそばにいて。





いつもの口調とは違う感じで話す難波くんに、少し飲み込みがついていかない。




えっと…、今難波くんが怒ってるのはお客さんを帰しちゃったことじゃなくて、私がハッキリ言わなかったから…?




「ご、ごめん…。」



「本当にわかってる?」



「私が、なんか曖昧な態度取っちゃったから、難波くん怒ってるんだよね?」



「はぁー…。」



2度目のため息!?




どうしよう、また怒らせた!?





「違う。心配してんの。」



「し、心配…?」



「星玲奈ちゃんって可愛いのになんで危機感ないかなぁ…。」




難波くんが呆れた口調で視線を逸らすけど、正直大混乱中。




だって、あの難波くんが心配?



しかも可愛い?危機感ないってなに!?




「女の子が嫌がってる姿なんて見たいわけないでしょ。ていうかあのレベルの男が星玲奈ちゃんを狙うなんて天変地異かよ。」




ブツクサ言う言葉にも、余計に惑わされてなんだかさっきまでの嫌悪感が嘘みたいに顔が赤くなっていく。




…つまり、難波くんが怒ってたのは私のことを心配してくれたから、ってこと?




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