ダメ。俺のそばにいて。
なんだその女の子扱い。
慣れてないことばっかりされると、調子が…狂いそう…!
「星玲奈ちゃん?顔赤いけど?」
「わーっ!見ないで!」
顔を覗き込まれそうになったから、急いで両手で隠す。
失礼だったかな…、いやだって、無理だから!
赤ずきん被ってるから赤いんだよ!なんて言い訳にもならないよ!
1人で慌てていると、前からクスクスと笑う声が聞こえる。
「あははっ、相変わらず星玲奈ちゃんって本当に可愛いよね。」
「だっから、からかわないでください!」
「…本当に。可愛いんだから自覚して?ちゃんと嫌なら助け求めて。俺、近くにいるから。」
頭の上に置かれた難波くんの手が、ポンポンと子供をあやすように私の頭の上で動く。
あまりにも真剣なその目に頷くと、満足そうに微笑まれた。