学校一の人気者に告白されました
「陽向くんじゃないの?」



「え?俺じゃねーよ」



「本気で言ってる?」



「俺なの?」



「さっきも女の子たち、陽向くんの方ばっかり見てた」



すると陽向くんがニヤリと笑った。



しっ…しまった。



「思いっきり妬いてんじゃん。かわいいな~千衣は」



肩を組んでこようとするから、立ち上がって避けた。



「そっ、そんなんじゃないの。ただ、思わせぶりなことを言うのはどうなのかなって…」



「思わせぶりって?」



「それはー…」



口ごもっていると、近くにいた男の子がさっきの会話を話し始めた。



「あー、言ったかも。まずかった?」



「うん…女の子の気持ちを弄んじゃダメだよ」



「そーいうつもりはねーんだけど。男であっちのこと気にしてるやつもいたからさ、仲良くなれればいーかなって」



仲良く…。



< 239 / 279 >

この作品をシェア

pagetop