俺の嫁になれ~一途な御曹司の強すぎる独占愛~
黒崎君は真摯な目で説明するが、素直に信じられず「嘘」と言ってしまう。
「俺も昨日お前が好きだって自覚したばかりだし、お前が信じられないものわかる。でも、お前以外の女なんていらない。俺が欲しいのは桜井、お前だけだよ」
何度彼にそう告白される妄想をしただろう?
実際本人から聞かされると、リアル感に欠けピンとこない。
だが、彼が嘘を言ってるようには思えない。
ううん、そもそも嘘をつく人ではない。
ああ……もう何がなんだかよくわからないよ。
信じられないことばかり言われて頭が混乱している。
「お前、ずっと俺の側にいたんだから、大塚さんの嘘ぐらい見抜けよ」
黒崎はやんわりと私を咎めるが、何事にも鈍感な私には人の嘘を見抜くなんて無理な話で……。
「だって、四六時中一緒にいたわけじゃないもん。黒崎君の家にお邪魔したのだって、つい最近のことだし」
少しヘソを曲げて文句を言うと、彼はいつになく甘い声で言った。
< 57 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop