☆君との約束
「変ね、いつも一緒にいたのに……いつのまにかどっかに行っちゃった」
長くなった髪は、三つ編みに結われて。
「幸せかしら、私の太陽……」
「太陽?」
「うん。見た目は貴方にそっくりで、とてもとても優しいんだよ。私が泣くと慰めてくれてね、意地悪で、大好きな大切な猫なの」
「……」
「……なんで、泣くの?悲しいことが、あったの?」
陽希の涙を見て、莉華は慈愛に満ちた顔を向けてきた。
手招きされて、莉華の前に陽希がしゃがむ。
「君を望んでいる人たちがたくさんにいるよ」
頬に莉華の手が触れたとき、言いたかったことを伝える。
「みんなで、待っているから帰っておいで」
泣きながら告げた言葉。
「……?」
案の定というか、莉華は首をかしげる。
そこへ。