生意気オオカミの虜
幼馴染みより勝るものってなんだろう?
思いつかないが、考えても仕方ない事かもしれない。
凛の学校付近。
「 凛、ここまででいいよね。ちゃんと教室に戻ってね 」
足、あんなに痛いって言ってたけど平気そうだしね、良かった。
「 ねぇ羽奈… これ、消えるのに何日かかるかな 」
「 え… あ、首の…… 凛だから許すけどもうしないで 」
「 まだ、わかってないんだな 」
真顔な凛、その言葉が少し重く感じた。
それはきっと気持ちがあるからだ。
凛が校門へ、見えなくなるまで見送った。
でも凛は私に振り返らず行ってしまった。
それが寂しいとも思うが、普通だとも思う。
少し考えてみることにした。
凛を好きだとして恋したとして、幼馴染みの関係が変わるとして……
本気の恋が出来るんだろうか。
キスして、抱かれたり、いつも連絡を取り合ってケンカして……
今と変わらないような気もする。
それでも変わるんだろうか……
凛を男として見たら、私はどう変わる?
立ち止まったままいた私。
もう大学へ戻ろうと向きを変えた時だった。
背後からいきなり抱きつかれた。
「 …っ 」
「 羽奈… 大好きだよ。行ってきます 」
凛!?
走り去る凛が振り向いて、笑みを見た。
小さく私の心がトクン… としたのを感じた。