絶対に守るから。
そうか、俺は彼女の中に居場所を見付けていたのか。ずっと彼女を守るためにしか行動して来なかったけれど、日々の中で自分の居場所を見付けていたんだ。
俺はどんな決断が下されようと彼女のそばにいる。彼女の隣で彼女が納得できるよう手を貸せるだけで良い。俺の立場で出来る事は後悔なんてしないように案を出し、遠回りでも一緒に歩いてあげる事だけなんだろう。

「お嬢さんが望むなら構わない」

「大丈夫、きっと笑顔になる。二人もきっと見付かる」

あぁ、そうか。彼女もリオディナの飛び散った肉の違和感に気付いていたのか。成人のエルフ、しかも仕事で鍛え抜かれた体があるリオディナが本当に爆発に巻き込まれたならもう少し肉が散らばっていたはず。なのに、エルフの子供にも満たない量しかなかった。彼女もずっと気にしていたのか。
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