絶対に守るから。
どういうわけかは分からないが、魔女はとても不安そうな表情をしていた。カーレイジの弟に何かあったのか。ヘゥインが倒れてから1歩も出ていない俺たちには理由が分からなくて当然なのかもしれない。
切ない表情でヘゥインを見た後、魔女は躊躇いながらも話し始めた。外の世界で何が起きているのか、どうしてヘゥインが目を覚まさなければいけないのか。俺たちが訊くであろう質問の答えを話してくれたんだ。

「ヘゥイン様を養子に取った国王が罪の無い人々を殺し始めているわ。ヘゥイン様の敵討ちをするそうよ。私も正体を偽って食い止めようとしたけれど延長するのがやっと。元国王も寝た切りで止められる人がいないの。ヘゥイン様を刺した犯人も分からないから全種族を消すまで止めないつもりよ」
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