Deal×Love
「美味しいです!私、こんな美味しいお粥を食べたのは初めてです!」

「大袈裟な。ただのお粥だよ」

照れ臭そうに眉尻を下げて笑う海さん。
初めて見せてくれた顔に胸がときめく。

「聞いたよ。今、アルバイトしてるんだってね」

どうやらひさ子さんが話したらしい。

「無理しすぎなんじゃない?」

「私が自分で決めたんです。無理はしていないですし、何も出来ない自分を変えたいんです」

自分の意思を伝えると、海さんの顔がフワッと柔らかくなる。


「君は頑張り屋だな」

嘘臭くない顔で言われたら、何故か目から涙が溢れて。


私、夢でも見てるのだろうか。

こんな歩み寄ってくれた海さんは初めてだから。

私が倒れたから少し負い目を感じたのかしら?

でもそれでも良い……
< 217 / 424 >

この作品をシェア

pagetop