Deal×Love
「花火か」

洸君の独り言のように溢した言葉に胸には益々ズキズキと痛みが走り、私は咄嗟に洸君の手をバッと掴んだ。

これ以上花火のことを話題にして欲しくなかった。
あとは胸に襲ってきた虚無感に空しくなったから。


「行こう」

洸君に俯いたまま伝える。

「あぁ」と返してくれた洸君にホッとした。


花火の音なんて、聞きたくない。




「今日は暑いな」

「……うん」

「今日だけじゃないか、ずっと暑いか」

「……そうだね」
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