Deal×Love
「海さんとは、離婚、する……」

「あぁ」

誰かに『神島椿』とも呼んでもらうこともないまま、『本多椿』に戻ることになるなんて……。

「洸君の、御両親、にも、伝え、なきゃ……」

「俺が何とかするから」

「ありがと……洸君……っ。でも、自分で、しなきゃ、いけない、こと、だから……」

嗚咽に言葉を邪魔されながらも伝えた。

私はいつも洸君に情けない姿しか見せていない気がする。


「椿」

名前を呼ばれると、突然身体を強引に横に向けさせられた。

目の前には強く真っ直ぐ私を見据えている漆黒の瞳。


「強引に押し倒して良い?」

その言葉にドクンと大きく心臓が脈打った。


「椿の初めてのキスは俺がもらったじゃん。だから身体も俺に頂戴」
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