Deal×Love
夜は和食の料亭に連れて行ってもらった。
きっと私達の二人きりの外での食事はこれが最後ね。

ランチよりも会話は無い。
ルールの話もしたし、話すこともお互い尽きた。

だってお互い干渉し合わない契約だから。




海さんと御飯を食べた後、一緒に帰ってくるとお風呂を勧められたので、先に頂くことに。

お風呂から出るとリビングには誰も居なくて部屋は明かりは点いていたが静まり返っていた。
きっと海さんは私に気を遣って部屋に居るのだろう。

私は海さんの部屋の扉を二回ノックする。
すぐに「はい」と返事が聞こえると、「お風呂、お先にありがとうございます。おやすみなさい」とドアに向かって言った。
彼が出てくるのを待たなかったのは、お互い干渉しないとお見合いの日に条件を言われたから、顔を確認することなく伝えた。
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