Deal×Love

「私のオスカル様に会いたい……」

そう言いながら遠くを見つめるアリサ。

「だからオスカルは女だって」

「漫画のようなキラキラした男は現実には存在しないのかしら！？」

「そうなのかもね。だって漫画の世界は綺麗で美しく書かれているに決まっているもん。あ、そういえばアリサの理想って聞いたことなかった。どんな人が好みなの？」

「身長一八〇センチ越えのジョニデ。あ、ヒュージャックマン様でも良い。あの胸板に抱かれたい」

そりゃ、絶対簡単には見つからない。

王子様に憧れすぎて、理想が高すぎるのかもしれないわ。

「アリサ、ちょっと無謀だよ。妥協していこう」

私が口添えすると、アリサは顎に手を置いて唸りながら考え込む。