2番目に君を、愛してる。
青山先生は静かに目を開けて、至近距離で私を見つめた。
昨日は髭を剃っていないようで、ラーメンの香りに混じってお酒の臭いもした。
「女子生徒ってこういうシチュエーションで迫られることが好きかと思ってた」
前髪を掻き分け、だるそうに青山先生は言った。
「胸キュン特集とかでやってるじゃん?教室で教師とイケナイことするとか」
「それを実践しなくて良いですよ。酔ってます?」
「酔ってねぇよ。昨日、少し飲みすぎただけ」
生徒にお酒の匂いを嗅がせて、本当にろくでもない人だ。
「夏を手に入れるためには、俺は、教師を辞めなきゃなんねぇってこと?」
「そういう覚悟もないくせに、適当なことを言わないでくださいよ?どうせ、からかい半分だと思いますけど」
ーー例えどんなに君のことを愛したとしても、俺は、絶対に、君に手を出さない。
新藤さんの声が聞こえた。
もし仮に、
阪本 絵梨佳さんと恋におちてしまったら、新藤さんは刑事でいられなくなる。
新藤さんに限ってそんなことない、って思うかもしれないけど。阪本さんは可愛くて男の人を喜ばせる術を知っているように思う。
万が一、なんてことにならないよう、
私は彼女と新藤さんが再会することを、
どんな手を使っても阻止するんだ。