2番目に君を、愛してる。

「おすっ」

「青山先生?」


カウンターに座りパソコンの操作をしていた私に話しかけてきた若い男性は黒いハットをかぶり、無地のTシャツに指環のついたネックレスをつけていた。

一瞬誰だか分からなかったが、サングラスを外した素顔を見て青山先生だと気付いた。


「ちゃんと働いてるか?」


裾の長いパンツにビーチサンダルという彼らしい服装に笑ってしまう。


「はい。先生は?」


「俺は授業で使う資料を集めに。その辺にいるから休憩時間になったら声掛けろよ。茶くらい奢ってやる」


「あー、今日は兄もいるんですけど?」

「あ?」


窓際の席に視線を向ける。


頬杖をついて新藤さんは資料をめくっていた。


「俺、夏の兄貴のこと苦手なんだわ。茶はまた今度な」


「え、授業で使う資料は?」


新藤さんに気付いた青山先生は本棚に立ち寄る前に足早に出口に向かった。


「また来週にでも」


にこやかに手を振り、青山先生は立ち去った。


本当になにしに来たのだろう。


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