2番目に君を、愛してる。
珍しく饒舌な美崎さんは口を閉ざした。
窓ガラスに叩きつけられる雨音が妙に大きく聞こえる。
「…あいつは」
コーヒーの湯気を見つめて静かにしていると、美崎さんはやっと口を開いた。
「最低な男だよ」
笑いもない、冗談でもない、無表情で静かに言った。
「この事件が片付く時、絶対に新藤冬樹を許してはならない」
「美崎さん?」
美崎さんは新藤さんの相棒のような存在だと思っていたから、驚き、前のめりになって尋ねる。
「どうして新藤さんは最低なのですか?」
「君にもすぐに分かるよ」
美崎さんはコーヒーを飲み干し、笑った。
「だから事件解決の日まで、新藤冬樹のことを甘えさせてやって。なっちゃんが優しくすれば優しくするほど、あいつの良心は傷んでいくはずだから」
逸らすことを許さない強い瞳。
私の秘めている心を、探るような鋭い目つき。
責められているわけでなく静かに語られているだけなのに、事情聴取を受けているような圧力を感じ、美崎さんが刑事であることを身をもって知ることとなった。