2番目に君を、愛してる。

隠していたことを怒る理由もなく、平然を装った。

新藤さんがお風呂に入っている間に赤い紙袋に書かれたお店の名前を確認して、ネットで検索をかけてみる。


すぐに見つかった。

チェーン店ではないようで、自宅から電車で1時間程度かかるようだ。車であればもっと早く着くのかな。




"今日だけは晴れて欲しかったな……"

あの日、美崎さんはそう呟いた。



"今日だけは"と。

誰かの命日であるあの日だけは晴れて欲しかったという意味にもとれる。
美崎さんは全てを知っていて行かせたのかもしれない。


大人のつく嘘に、惑わされる。



だから、

ーーヤケになっていたのかもしれない。



次の日、気付いた時には授業をサボり、
パン屋を目指して電車を乗り継いでいた。


なぜそうしようと思ったのか電車に揺られながらずっと考えていたが、理由は見つからなかった。

ただ分かることは、
新藤さんに見つかってしまえば、
彼が今以上に、遠くの存在になってしまうということだ。

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