2番目に君を、愛してる。

「教科書の公式をあてはめて解いてみて」


根気よく勉強を教えてくれる新藤さんの説明は的確で理解しやすい。


伏せ目がちで教科書に視線を向ける彼のまつげの長さに見とれながらも、集中しようと努める。


「なっちゃん、途中式よく確認して」


横から私の手元を覗き込んだ新藤さんとの距離は近く、きめ細かい肌に目がいく。


「なっちゃん、そこは昨日の宿題の応用問題だよ」

「あ、昨日の!」


昨日、青山先生から出された宿題と似た形式だとすぐに気付けなかった。一目見た瞬間に理解できてしまう新藤さんはやっぱり凄い。


急いで昨日の課題プリントを開くと、黄色い付箋がついていた。


ん?



『放課後、コーヒー豆の買い出しに付き合ってくれないか?いつでも良いから』



細く綺麗な字。
それは青山先生の筆跡だった。

宿題の採点をするために回収された際に付けられたであろう付箋に、どうして今、このタイミングで気付いてしまったのだろう。

新藤さんに見てもらった宿題だから満点で当然だと思い、点数の確認を後回しにしていた。

事実、満点でそこは問題ないけれど…


「数学の担当は、青山先生か」


新藤さんがそう呟いたので、こくりと頷いた。

< 142 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop