2番目に君を、愛してる。
イルカショーが終わる。
確かに凄かったけれど、あまり心に響かなかった。
新藤さんのせいだよ…。
「後は見たいところだけ見て、外で食事にしない?」
涼しい顔をして新藤さんは言った。
やっぱり意識しているのは私だけみたいなので、こちらも平然として言った。
「そうですね、早く行きましょう」
「なっちゃんお土産も買いたいって言ってたよね。見てく?」
「お兄ちゃんに買っていきます!」
兄はお小遣いで私のためにイルカのキーホルダーを買ってくれた。普段は意地悪してくるくせに私のわがままには最後まで付き合ってくれていた。
大好きで、大好きで、その気持ちは今も変わらない。
けれど、その"好き"は、
妹としての感情であったと、今なら分かる。
もっと特別な"好き"を、
目の前の人に向けて抱いているから。
「新藤さん、」
気持ちの良い風が吹き、新藤さんの髪がなびく。
少し乱れた前髪を鬱陶しそうに払いながら新藤さんは、振り返ってくれた。
「私、新藤さんに話さなければいけないことがあるんです」
新藤さんに、聞いて欲しいことがある。
あなたなら受け止めてくれると思うから、だから話したい。
「俺からもなっちゃんに伝えないといけないことがあるんだ」
「新藤さんからも?」
「きちんと君と向き合いたいんだ」
「分かりました。帰ったら、お互いに言いたいことを言い合いましょう」
「そうしよう」
全て打ち明けて、心の壁を取り払おう。
これまで誰にも言えなかったことを、新藤さんに聞いて欲しいと思った。