2番目に君を、愛してる。
「さっきはありがとうございました」
アパートの前まで美崎さんに送ってもらい、別れた後、新藤さんにお礼を伝える。
「ん?」
「美崎さんのお誘い、やっぱり私には贅沢だと思って」
「贅沢って?」
「美味しいものを食べて喜ぶより、今は祖父への借金を返したいと思ってて…どうぞ」
部屋の鍵を開け、先に新藤さんを通す。
誰かと一緒に帰るなんて、久々だった。
「これまで祖父が私のために使ってくれたお金を全部返そうと思ってるんです。だから部屋もこんなにオンボロなんですけど」
「おじいさまがそう言ってるの?」
靴を揃えて中に入った新藤さんの言葉に首を振る。
「いいえ。私が勝手にそう思ってるだけなんです」
「おじいさまに迷惑かけたくないってこと?確かに君は誰かに甘えることが、苦手そうだね」
ポンっ、と新藤さんは私の頭に手を置いた。
ああ、本日2回目ーー青山先生の顔を思い浮かべる。
「もっと大人に甘えていいんだよ」