2番目に君を、愛してる。
「俺も同じ気持ちだよ」
一瞬だけこちらを見て答えてくれた。
暖かい午後にぴったりな柔らかな声。
そわそわして少し居心地が悪くなったが、もう少しで駅前に着くと心を落ち着かせる。
「…新藤さんはなにを買いに来たんですか?」
「うーん、正直、必要なものは無いんだよね。君の好意に甘えて色々と借りてしまってるし」
部屋着や携帯の充電器などは貸してるが、減るもんでもないし気を遣わないで欲しい。
「遠慮なく借りてください」
「ありがとう。さすがに何か君に返せたら良いと思うんだけど、欲しいものはないかな?」
駅前のショッピングモールの駐車場に入る。
新藤さんの運転は彼の性格がとてもよく出てい
て、丁寧で無駄のない動きだった。
「…ないですね。それに昨夜、生活費なら頂きましたよ」
いつもご飯を作ってくれているからと、私の家事に見合わない大金を無理矢理に受け取らされた。
また近所のスーパーで食材を購入する時は、新藤さんは車で待機していたが、美崎さんは付き添ってくれた。
レジに並んでいると横からお金を出してくれ、彼もまた強引に支払いを済ませてくれた。
彼らにとって私はやはり子供なのだろう。
自立していると言い切れないけれど、子供扱いされることが少し悔しかった。