2番目に君を、愛してる。
「実は、あなたに一目惚れしました」
「ありがとう」
「連絡先教えてくれませんか?」
たかがナンパ女にも丁寧に接する新藤さんは大人としてふさわしい対応をしているだけなのに、イライラする。
そんな女、冷たくあしらえば良いのに。
それとも新藤さんもまんざらじゃない?
「ごめん、これ会社用の携帯だから無理かな」
「えー、プライベート用の番号教えてくださいよう」
きゃっきゃっとはしゃぐ女性を前に足を止める。
なんか私、いない方が良い?
急に紙袋が重くなった気がした。
「また今度ね」
「今度っていつです?早く会いたいです」
「ごめんね」
新藤さんは腕を優しく振りほどき、立ち上がった。
そして私に気付くと、軽く手を挙げた。