イジワル御曹司様に今宵も愛でられています
智明さんの肩に凭れ、しばらくこぼれる涙をそのままにしていた。
自然が奏でる音以外何も聞こえない静かな空間に、智明さんと二人きり。
誰の目も気にせず、こうしてぴったりくっついていると、とても満ち足りた、幸せな気持ちになる。それと同時に、私とは違う、智明さんの少し高めの体温と香りを体全体で感じて、胸が高鳴るのを感じた。
いつも私は、智明さんのすぐ側にいて、一緒に仕事をしたり、ご飯を食べたり、笑い合ったり。智明さんの側にいられるだけで、十分幸せだと思っていた。
でも、今ならわかる。
智明さんと想いが通じ合って、本当は、私はもっともっと彼に近づきたかったんだ。
許されるなら、ずっとこうしていたい。
あなたに触れて、触れられて。離れたくないし、離したくない。
でもこんな気持ち、どうやって伝えたらいいの?
自分の中に芽生えた新しい気持ちに困惑しつつ顔を上げると、智明さんの熱っぽい瞳と視線がぶつかった。