イジワル御曹司様に今宵も愛でられています

「……結月」

 吐き出された息が、私の前髪に触れる。智明さんにもっともっと近づきたくて、私はこの気持ちを言葉にするのを諦め、そっと目を閉じた。


 温かく柔らかな感触が、唇に触れる。角度を変え、触れるだけのキスを何度か繰り返すと、智明さんは私の肩を抱く手に力を込めた。


 大きな手が頬に触れ、私の逃げ場を失くす。思わず目を開けると、一度離れた唇が今度は大きく私の唇を食んだ。

 次第に熱を増すキスに息をするのも忘れ、私は必死で智明さんの胸に縋りつく。


「……はあっ」


 とうとう苦しくなって大きく息をした隙に、智明さんが舌を差し入れた。私の舌先を絡め取ると、全てを味わいつくそうとするかのように、深く舌を絡めてくる。

 経験の浅い私は彼にされるがままで、でも彼に求められていることが嬉しくて、自分のできる精一杯で彼に応えた。

 
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