独占欲強めな社長と政略結婚したら、トキメキ多めで困ってます
うそ、これってすごくマズい状況だよね。高橋さんに何があったんだろう。
それよりこのまま彼女の父を帰してはいけない。高橋さんはこの結婚式を誰より楽しみにして、挙げることを望んでいる。
何としてでも最後までやり遂げたい。
高橋さんのお父さんを説得しなければ! と私は急いで走り出す。ショップを出て大通りに出ると、周囲を見渡して探した。
――いた!
前方に先程の男性の後ろ姿を見つけて、全速力で走りだす。そして男性の前に回り込んで足を止めてもらった。
「あの、すみません!」
「……何でしょうか」
「あの……私がこんなことを言うのは不躾かと思うのですが、どうか娘さんの結婚式をこのまま見守ってもらえませんでしょうか?」
お願いします、と深く頭を下げる。