キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
体についた汚物を全て拭い

服を整えた彼女は

とても綺麗で

魅力的だった

さっきまで

僕が抱いていた欲望は色あせ

眠っている様な彼女の顔を

眺めているだけで十分だった

しかし

彼女の体を一通りなでて気がついた

何かがおかしい

頭皮にあった

カチューシャを差し込む為のくぼみ

背中には妙な切れ目

お腹には小さなフタ

僕は

間違いに気付いた

これは

人間では無い

ただの

愛玩人形・・・

そして僕は

我に返った
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