キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
僕は

自分の運命から逃げているだけなのか?

僕は

ただの愚かな夢想家なのか?

叶わぬ夢と偶然の出来事

それを僕は運命だと錯覚し

手放してはいけない物を

手放そうとしていたのかもしれない

今すぐに

今すぐに、だ

僕の城に帰ろう

皆に伝えねば

僕は王子だ

アリウム城の王子

そう、僕は王子なんだ

盲目的に走り出したキネウムに

ルーピンは叫びました

「おーいキネウム!一つ・・・」

「ロゼウムがたまに俺のとこ来てたぞ」

「お前の愚痴を言うだけ言って」

「さっさと帰るんだが」

「お前んとこ城外への外出厳禁だろ?」

「何か怪しい事してたっぽいから」

「気をつけろよー!」

「女は信用出来ねぇぞー!」

振り返らず手を振るキネウムに

ルーピンをじーっと見ている早芝

そして、え?やるの?とルーピン

それから忘れ去られている

不気味な笑みを浮かべるヒイシの運命は

後半へ続く!!!!
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