溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
GWに泊まった時に遥に渡された折り鶴のことを思い出し、バッグから取り出すとそれを掴んで必死にお願いする。

座敷童さんお願いします!

遥を守って!

そう願った時、敵が不意にしゃがみ込んで、目が合った。

硬直する私。

アラブ系の顔立ちをしたその男は私の手を掴む。

冷酷に光るその目を見て、もう遥に会えないのを覚悟した。

私……死ぬかも。

恐怖で身体は動かせない。

男が私を椅子の下から引きずり出そうとしたその刹那、誰かが飛び込んで来て男を蹴り倒した。

アラブ系の男がバタンと床に倒れる。

気を失っているのか、男はすぐに起き上がらない。

恐る恐る見上げれば、そこに遥が立っていた。

「楓、怪我はないか?」

彼は私に手を伸ばして立ち上がらせる。

今の状況をすぐに把握出来ずにいる私。

「……うん」
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