溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
「ああ、最初は毛糸みたいにぐるぐる巻いてて酷かったな」

俺も楓に包帯の交換を頼んだ時のことを思い出して笑った。

最初は俺が上半身裸になるだけでも、『ギャー⁉︎』と大騒ぎ。

俺と寝ておいてまだ叫ぶかと呆れた程だ。

いつ慣れるのかと思っていたが、最近やっと騒がなくなった。

「ちょっと、ふたりとも、私を弄って楽しむのはやめてよね!」

楓が俺達を睨みつけて抗議する。

「お前の反応が面白いからだ。ほら、焼けたぞ」

彼女を適当にあしらうと、お好み焼きをひっくり返してソースを塗っていく。

「こっちも焼けたよ」

修也もひっくり返して、ソースを塗る。

すると、楓が「では、青のりとかつお節、マヨネーズは私が」と得意げに言った。

楓が青のりとかつお節をかけた後、楽しそうにマヨネーズで絵を描いていく。
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