溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
「病院で診てもらわないと確かなことは言えないけど」

戸惑いながら答えれば、遥は「じゃあ、明日俺と一緒に病院に行こう」と落ち着いた様子で言う。

私は動揺しまくりなのに、彼はやっぱり大人だな。

こういう時、彼がいてくれて心強い。

「うん」

その言葉が嬉しくて返事をしたら、遥は私の手に指を絡めた。

「うちに帰ろう」

当然のようにそのフレーズを口にする彼。

「そうだね」

今日ずっと悩んでいたのが嘘みたいに気分は晴れやか。

彼の手の温もりにひとりじゃないんだって思えて、ホッとする。

私……ずっと遥の側にいられるんだ。

そう思うと、幸せで胸が一杯だった。

ホテルを出て彼のマンションに戻ると、電気がついていて家の中が明るかった。

「遥、電気付けっ放し。もったいないな」

玄関で靴を脱ぎながら注意したら、逆に彼に頭を軽く小突かれた。
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