溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
だが、遥が私に内緒にしていたのはそれだけじゃなかった。

すぐに会社に戻るのかと思えば、彼の車で広尾へ。

「さあ、着いた」

遥が車を降りると、反対側に回って助手席のドアを開けた。

彼の手を借りて降りるが、何もない二百坪くらいありそうな広い土地が目の前にあるだけ。

一体何の用でここに来たのか?

「ここ更地で何もないけど」

遥を見上げて言えば、彼は「これから建てるんだよ」
とどこか嬉しそうに笑う。

「え?遥の会社移転するの?」

そんなトンチンカンなことを言ったら彼が「違う」と楽しげな目で訂正する。

「俺達の新居を建てるんだ」

「ああ、なるほど……って、し、新居〜⁈」

素っ頓狂な声を上げたら、遥かが指を立てて「シッ」と注意した。

「ここ住宅地だから、あまり大声出すな」

「ごめん。驚いちゃって。まさか私と結婚するために土地買ったなんて思わなくて」
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